キャッシュフロー分析-3部制資金繰り法による短期資金計画

(2)3部制資金繰り法による短期資金計画

この手法の考え方はキャッシュの運用の性質により 3 つに区分し、資金繰りを整理することからこの呼び名がある。その3 区分とは「経常収支」、「設備投資等の収支」そして「財務関係の収支」の区分である。

◆「経常収支」
この区分は企業の営業活動により発生する収益や費用の現金収支をまとめる。
収入には売上によって発生する売掛金回収、受取手形入金などがあるし、支出には仕入れの支払い代金としての買掛金支払や給料等の販売費支払などがある。
これらの収支をその時点で月度別に集計し、月度別の現金収支の過不足を表して経常収支の資金繰り表を作成する。

◆「設備投資等の収支」
この区分は建物、機械、備品などの固定資産の購入や売却による現金の収支をまとめる。
支出は投資による固定資産の購入に対して支出される現金が対象である。収入は不要になった固定資産の売却による現金収入が対象である。
経常収支区分と同様に現金収支の時点で月度別に集計し、月度別の現金収支の過不足を表して設備投資等の資金繰り表を作成する。
経常収支と設備投資等の収支区分での資金は企業活動を遂行する上において通常に必要となる現金の収支である。すなわち、不渡りにならないために、この現金過不足を調整する現金(資金)の調達活動は必須事項となる。この現金を調達するための現金収支の資金繰りが「財務関係の収支」の資金繰り表である。

◆「財務関係の収支」
この区分は借入金や貸付金などによる現金の収支のまとめである。
収入は銀行からの借入金や関係会社へ貸していた貸付金返却などによる現金の入金が対象である。支出は借入金返却や貸付金などによる現金の出金が対象である。
この収支は経常収支と設備投資等の収支における現金の過不足の補填や調整をするために作成される資金繰り表となる。
以上の3区分の月度別の資金繰り表を作成することで短期資金計画表が完成する。
短期資金計画表が完成したので、次にキャッシュフロー分析でのもう一方の資金計画である中期資金計画を取り上げる。

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