~経営戦略策定の考え方-その2~

前回は「経営戦略策定の考え方-その1」で顧客/市場をみた観点での策定の考え方として「顧客価値の創造」を起点に経営戦略の最終目的である収益の向上に置き換えて戦略策定の考え方を取り上げました。 
そこで今回は「経営戦略策定の考え方-その2」として自社内の観点での戦略策定の考え方を取り上げてみようと思います。
考え方-第4で経営資源の「選択と集中」を取り上げました。この選択と集中のもとに収益向上の基本的考え方―第5「最適資源配分」です。

■収益向上の基本的考え方―第5は集中した経営資源が「最適資源配分」されることです。選択と集中で経営資源の配分分野を決めましたが、過剰な投資で赤字になったり、業務プロセスに無駄が出るようでは意味がありません。顧客価値最大と経営効率最大の交点として経営資源の配分を決定すべきです。 すなわち、戦略は顧客価値最大と経営効率最大が均衡する交点として最適な資源配分とすべきです。

■収益向上の基本的考え方―第6は「戦略と業務プロセスの整合性」です。競争優位のためのベストプラクティスの業務プロセスによって戦略に基づいた実施と管理を遂行できることが必要です。すなわち、業務プロセスは経営戦略のもとにその戦略遂行のためのプロセスを整合性をもって創るべきものです。

■収益向上の基本的考え方―第7は「知識共有と学習」です。戦略との整合性を持った業務プロセスが作り上げられたとしてもこのプロセスをより効果的、効率的に運用するのは社員自身です。とすれば、この新しい業務プロセスに早急に習熟するための教育の徹底と実施時の不具合に対する改善対策の共有とその伝達が必要な部署、社員に適切になされることです。たとえば、アスクルではインターネットによる販売・配送の業務プロセスを作りました。ここ4、5期に亘って増収・増益を達成しているのは従来の個別訪問販売とはまったく違ったプロセスに対する教育と不具合の改善・実施が効果的に進んできた証かもしれません。

■収益向上の基本的考え方―第8は「継続的改善」です。業務プロセスの改善は「知識共有と学習」によって改善点が共有され、伝達されることで進んでいきます。この改善は継続的に実施されて始めて効果的になります。しかし、それだけでは収益向上の戦略としては不十分かもしれません。経営環境の変化のスピードはますます速くなります。このスピードに対応した方針、目標、戦略の修正を実施することも不可欠になります。すなわち、継続的改善は現場の改善と戦略の修正を見据えたもので無ければなりません。

■収益向上の基本的考え方―第9は「収益性」です。どんなにアイデアとして良い戦略でも収益を伴わない戦略は立案する意味の無いものです。基本的には、前述の8点の考え方の基に経営戦略を策定すれば自ずと収益は付いてくると捉えて良いと思います。もし、収益が出ない事業があるとすれば、8つの考え方のもとに作成された戦略にはどこかに原則とのミスマッチが存在と思われます。早急に改善すべき戦略があることになります。
  
第6回はここで終了します。第5回の経営戦略策定の考え方を含め、第1から第9まで9つの経営戦略策定の考え方をお話ししました。つぎの第7回は経営戦略の策定手順である「経営戦略策定プロセス」のテーマにしようと思います。

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