~SWOT分析-2~

前回は「SWOT分析-1」でSWOT分析の用語の解説をしました。 今回はこのSWOTを使って経営戦略策定の要因であるCSF(Critical Success Factor:重要成功要因)創出の考え方を取り上げます。
CSFを創出するには、SWOTの4つの要因である「強み」「弱み」としての内部環境要因と「機会」「脅威」としての外部環境要因を組み合わせて重要成功要因を考え、作り上げます。
その組合せは、「強み」と「機会」、「強み」と「脅威」、「弱み」と「機会」、「弱み」と「脅威」の4種類の組合せで作る4つの象限です。

■「強み」と「機会」象限でのCSF
 内部要因としての強みを持ち、その強みが外部要因としての機会にマッチし、ビジネ収益を増大させる要因を捉えます。すなわち、「この機会に対し、強みを活かし収益を向上させる要因は何か」と考える。ビジネスの機会があり、それに対応する強みを有しているのであるから、ここから創出される要因は「事業拡大戦略」の要因となります。
たとえば、前回引用の機会要因「中国の安い労働市場が拡大している」と強み要因「生産性の高い製造スキル要員がいる」を組み合わせて考えます。
そうすると、安くて良い製品を作れば収益は増大しますので「中国で良い製品を生産できる体制を作ること」を1つのCSFとして創出できます。

■「強み」と「脅威」象限でのCSF
内部要因としての強みを持ち、その強みが外部要因としての脅威を克服し、ビジネス収益を増大させる要因を捉えます。
すなわち、「この脅威に対し、強みを活かし収益を向上させる要因は何か」を考えます。市場に対する強みを有しているが、ビジネスを縮小する脅威があるのですから、ここから創出される要因はこの強みで脅威を克服するために転換する「事業転換戦略」の要因となります。
たとえば、脅威要因として「中国の安いプログラマー労働市場が拡大している」と強み要因「プログラム開発での信頼のブランドがある」を組み合わせて考えてみましょう。
安くて良いシステムが納期どおりに出来上がれば、顧客の満足度や信用は上がり市場は拡大します。とすれば、自社でのプログラム開発をやめて、「中国への良いプログラム開発を生産できる体制を作ること」が1つのCSFとして創出できます。

■「弱み」と「機会」象限でのCSF
内部要因としての弱みを持ち、その弱みを外部要因としての機会にそって、ビジネス収益を増大させる要因を捉えます。すなわち、「この機会に対し、弱みを克服し収益を向上させる要因は何か」と考えます。ビジネスの機会があり、それに対応する弱みを有しているのですから、事業としての対応が競合他社に比較し遅れているということです。
すなわち、ここから創出される要因は新しい商品や仕組みを作り上げていくことが必要ですので「新規事業戦略」の要因となります。
たとえば、機会要因「e-Japanの浸透」と弱み要因「インターネット技術要員が少ない」を組み合わせて考える。e-Japanでは個人に焦点を当っています。
とすれば、収益を増大させる要因として「ICタグを含めたユビキタス技術を習得すること」などは1つのCSFとして考えられます。

■「弱み」と「脅威」象限でのCSF
 ビジネス上の脅威があり、それに対応する弱みを有しているのですから、事業としての対応は困難です。
すなわち、ここから創出される要因は「事業撤退戦略」の要因となります。
この象限では非常に多くのCSFが創出されますが、投資効果の観点では事業化するには多大な投資が必要となり、非常に困難な事業化となります。従って事業撤退が穏当な戦略となるわけです。

第22回はここで終了します。
今回のテーマは、経営戦略策定の要因であるCSF(Critical Success Factor:重要成功要因)創出の考え方を「SWOT分析-2」として取り上げました。
次回はこのCSFをもとに作成する事業の再定義の考え方を「SWOT分析-3」として取り上げようと思います。

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