~ビジネスモデル-1~

今回は「ビジネスモデル」を取り上げます。
前回までは「バランススコアカード」の活用法を取り上げました。
このバランススコアカードを用いて作成された経営施策はビジネスを遂行する上において有効に機能することが必要です。有効に機能して初めて事業としてのビジネスモデルが出来上ることになります。

ビジネスモデルとは、事業ドメインを具現化して収益を上げることの出来るモデルです。
このようなモデルを作り上げるためには、このモデルにおける「経営施策が顧客や事業要素にどんな影響を与えて売上や利益を増大させることが出来るのか」を検証出来ることが必要になります。

経営施策がビジネスモデルに与える影響を検証する手法として、「インフルエンスダイアグラム」があります。今回はこの「インフルエンスダイアグラムとは何か」を取り上げてビジネスモデルを概観してみようと思います。

インフルエンスダイアグラムはその名の通り、経営施策に対する影響(=インフルエンス)を推測し、利益や売上といった事業価値に繋がることを図表として記述し、シミューションするものです。

ビジネスモデルの図表化のためには事業活動に関係する下記の4つの要因を使って記述sします。

◆事業価値要因:
当該事業が最終的に享受する価値である利益や売上を表す要因で、このダイアグラムの開始点であり、終着点になります。この事業価値があるから、経営施策としての事業投資が出来るのであり、また事業はこの価値を増大させることを意味する要因です。

◆意思決定要因:
当該事業で実施すべき投資や施策であり、経営者の意思決定事項であることから意思決定要因と言います。

◆コアコンピタンス要因:
当該事業を実施する上において活用できる現在有しているコアコンピタンス要因です。

◆変動要素:
意思決定やコアコンピタンスによって顧客や自社の事業に与える影響(=インフルエンス)要因です。

以上4つの要因を用いて、ビジネスモデルを図表化することになります。このダイアグラムの描き方は「事業価値」を始点として左上からスタートし、その事業価値のもとに「経営施策」が打ち出され、その施策により何らかの変動要素が生じ、その変動要素が新たな変動要素を生じ、再び事業価値が増大される正の左回り(時計の反対周り)の経営施策、コアコンピタンスと変動要因の連携図として作図します。

それでは、インフルエンスダイアグラム作成のための前提事項をまとめてみましょう。
(1)図表化のために、ある事業(または企業)の事業ドメインを想定しましょう。
この事業ドメインには、「事業価値」、「コアコンピタンス」、「経営施策」が定義されています。 たとえば、この事業ドメインは
・事業価値は「利益の増大」で、
・コアコンピタンスとして、「提案型営業」を有しており、
・経営施策として、「顧客嗜好性DBシステムの構築」、「営業員の育成投資」、「インターネット販売サイトの構築」が創出されている。

この状態のビジネスモデルの有効性をインフルエンスダイアグラム手法で作図して検証することになります。

(2)作図には作図するための考え方としての基本原則が必要です。
その基本原則とは、
◆「ビジネスモデルは事業価値に対して常に強化または増大されること」が前提です。

すなわち、事業価値が利益や売上であれば、この事業の経営施策は利益や売上を増大させるモデルであることを前提に置くということです。

◆「記述されるインフルエンスダイアグラムは顧客、事業者ともにWin-Win(ウィン-ウィン)の図であること」が必要です。

すなわち、この事業の経営施策は顧客の満足や利益といった顧客の事業価値を高めるものでなければならないし、同時に事業者も利益や売上を増大する関係図とならなければならないということです。

◆「意思決定要因は常に正の影響因子を作り出すものでなければならない」

すなわち、ビジネスモデルがWin-Winの図であるためには、この事業の経営施策は常に顧客価値と自社の事業価値を増大させる正の影響因子を作り出すポジティブループ(正の繋がり)のダイアグラム図とならなければならないということです。
もし、このような正の影響因子が出てこないとすれば、その影響要因を作る経営施策が間違えていると解釈し、この経営施策を変更することが必要になります。

この3つの原則をもとにビジネスモデルのインフルエンスダイアグラムを作成することになります。

第27回はここで終了します。
ビジネスモデルを作図するための前提要件と作図の基本原則を整理しました。
次回は、「ビジネスモデル-2」として、想定事業と作図の基本原則をもとに正の影響要因ある変動要因を作り出し、インフルエンスダイアグラムを作図しようと思います。

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