経営施策策定-2 事業施策展開その3

 今日は新規事業であるERP構築事業の「内部業務プロセスの視点」の施策の検討
です。上野氏から早速質問です。

上野氏:ERP事業の場合、当事業部には何もコンピタンスがありません。
こんな場合、事業化できるまでのプロセスが施策となっていくと思う
のですが、どんな順序で施策を打てばよいのでしょうか
中川氏:新規事業の市場開発は大変だよ。顧客がまず信用してくれないから
な。 最初にやることは契約してくれる顧客をまず探すことでは
ないかな。
私  :そうですね。 新規事業の場合は一番重要なことは実績ですね。
そのための見込み顧客をできるだけ多く抑えることでしょう。
     実績が出来れば拡大も可能になります。
上野氏:言われたことをまとめますと、施策を打つ順序は「顧客開拓の施策」、
「実績作りの施策」、「事業拡大の施策」と言うことになりますか?
山田氏:さすが、その顧客と言うのは中堅企業向けERPの適用の体力のある
顧客だよな。
当事業部の中小中堅企業の約50社はあるが、ちょっと事業をやるには
顧客の数が少ないな。
中川氏:まだありますよ、大手顧客の事業部もターゲットにしたらどうでしょう
か。8事業部ありますね。営業としてはそれでも見込み客として少ない
ですね。
     私どものコンピュータメーカの顧客を見込み客に出来ると良いのです
が。
山田氏:じゃ、それを施策にしよう。内部業務プロセスの視点の施策で「メーカ
とのERP協業体制の確立」だな。ITインフラ機器での関係は出来
ているので、メーカの営業さんに協業を依頼するのは新規顧客を直接
狙うよりは簡単になると思う。
上野氏:メーカの営業さんに信頼してもらえるような「販売手順や導入作業標準
等の整備」も内部業務プロセスの視点で必要になりますね。
中川氏:なるほど。そうするとこれらの施策を支えるには営業やSEがERPを
良く知っていないと協業体制も組めませんね。学習と成長の視点での
施策として「ERP販売スキル営業の育成」や「ERPコンサルタント
の育成」などが施策として必要と思うのですが。
私  :その通りです。学習と成長の視点の施策として考えて良いでしょう。
     その他にはありませんか。
上野氏:学習と成長の視点のメタデータ(考え方の枠組み)はスキルと情報共有
ですよね。
     としますと、本社を含めた「ERPスキルの情報共有システム構築」は
施策になりませんか?
山田氏:この視点の施策として良いと思う。もう無いかな・・・、事業サイクル
の観点で考えて、特にアフターフォローなどは今のままでよいかな?
上野氏:「ERPサービスデスクの設置」!! そのほかにはモニタリング辺り
で「モニタリング指導スキルの育成」などいかがでしょうか。
私  :論理的な展開が出来ましたね。BSCではまず、上位からの展開は
「目的→手段」、その後下位からは「原因→結果」の関係を抑え、施策の
論理性を見極めて、施策の確定をしていきます。
     ちなみに、下位からの積み上げた施策ロードマップを戦略マップといい
ます。

第93回はここで終了します。今回は新規事業の「内部業務プロセスの視点」、
「学習と成長の始点」の施策展開の討議でした。
次回は、展開した事業施策を戦略マップとして構成する検討を「経営施策策定-2
 戦略マップ その1」として取り上げます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする