投資対効果 DCF法その1

 投資効果の算定法の続きでDCF法に対する議論が進んでいます。
 上野氏:この投資対効果算定の考え方は使ったお金(現金)をより早く回収でき
る方が高い投資効果とする判定法でしたね。
 中川氏:損益分岐点分析による方法と同違うのですか?同じに見えるのですが?
 上野氏:利益といっても、倒産等があると売掛金を回収できなくなり、損失に
なりますね。利益はまだ現金化されていない架空の資金なのです。
家計簿をご存知ですか。現金の出入りを見ていきますね。投資も現金が
出て行くのですから、“購入して支払ったお金を何時、どれだけ回収で
きるか”の観点に置いた方が精度が高くなることがお分かりでしょう。
 中川氏:投資のときの回収利益には何か妙な架空の資金が含まれているという
こと?
 上野氏:逆ですね。中川さんはちょっと減価償却費の性質を忘れていませんか。
     投資は固定の増加というのは昨日の討議でした。その中の人件費や
事務所の家賃などは経費として毎月現金支払いが発生しますので損益が
一致します。しかし、減価償却費は設備などの購入時に現金を払います
が、損益には反映しません。
購入後、年度ごとに一定額の減価償却費文の価値が減少します。この
費用は経費に反映させますが、現金は一切出て行きません。
したがって、利益と現金が一致しなくなります。
私  :つまり、利益の観点で見ると、減価償却費分が利益から差し引かれて
いますので現金はその分少なく表現されることになります。
山田氏:例を挙げてみよう。初期設備投資500万円、減価償却費100万円/年
を計上、利益が300万円とすると、減価償却費は支払うお金ではない
ので、利益から差し引いた100面円を戻して、現金では400万円
得られたとする見方ですね。
中川氏:と言うことは、キャッシュフローで投資対効果を考えるときは、初期
設備投資500万円を利益+減価償却費の累積が何年で回収できるか
の判定になるのかな?
私  :その通りです。正確には利益は税引き後利益を使います。
中川氏:了解。ところで、DCF法のDiscountは値引きと言う意味ですよね。
また、日本語訳は「現在価値法」といいますね。この手法による判定
は、今までの議論と何か違いがあるのでしょうか?
 私  :投資対効果の考え方の違いと言うより、キャッシュの価値の考え方の
違いですね。山田さんいかがですか。
 山田氏:その件は、明日やろう! 皆さん今日はここで終わって、 一杯行き
ましょう!
 
第103回はここで終了します。
今回は「投資対効果 DCF法その1」としてキャッシュフローによる投資効果の
手法の論議でした。
次回は、DCF方の続きでキャッシュの価値を「投資対効果 DCF法その2」で捉え
ます。

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