EA出現の背景-その2

 前回、情報システム構築の体系化をしたザックスマンモデルを紹介しましたが、この
 モデルがEAにいかに反映されたのかが今日のテーマです。

 ザックスマンモデルの縦軸は製造過程の関与者(ステイクホルダー)の立場で「計画
 者」、「オーナー」、「設計者」、「構築者」、「構築請負者」、「利用者」の視点
 からの要因を取り上げました。この視点を経営の設計仕様に対する要望の観点で見
 ますと、「計画者」や「オーナー」の視点は経営活動・業務遂行の観点で必要な要因
 であり、「設計者」、「構築者」、「構築請負者」の視点は情報システム部のシステ
 ム構築の観点で必要な要因であることが分かります。「利用者」はユーザーの観点と
 なっています。

 横軸の5W1Hは「What」として情報システムの対象となるデータやオブジェクトの観点
 とその他の観点で分類できます。Whatの観点は各ステイクホルダーの目的対象で
 あり、必要情報から必要DBへの展開の要因事項になっています。データを中心とした
 体系化エリアを表しています。

 その他の5W1HはこのWhatの目標を達成するための手段となっていいます。
 すなわち、What達成するために「如何にして」、「何処で」、「誰が」、「何時」、
 「何のために」を定義しているわけです。

 これらの手段の経営活動・業務遂行の観点での必要な要因情報化の対象となる業務
 プロセスを定義することになっています。すなわち、業務プロセスの体系化エリアに
 なっています。

 システム構築の観点での設計者と構築者の視点の要因を捉えると、情報を中心とした
 ビジネスプロセスや情報化機能定義が中心になることがお分かりでしょう。これは
 アプリケーション体系化のエリアの必要性を示唆しています。システム構築の観点で
 もう一つの構築請負者の視点ではプログラム作成やIT インフラ構築のための技術的
 要因のエリアの体系化が必要となります。

 このように、ザックマンモデルは情報システム構築にはデータエリアの体系化、業務
 プロセスの体系化、アプリケーションの体系化、技術エリアの体系化の4点が必要で
 あると言うことを表現していたわけです。

 EAではこの4つのモデルをそれぞれBA(Business Architectur
 e)、DA(Data Architecture)、AA(Application
 Architecture)、TA(Technical Architectur
 e)として整理しました。BAとは業務プロセスの体系化、DAとはデータエリアの
 体系化、AAとはアプリケーションの体系化、TAとは技術的要因エリアの体系化を
 指しています。

 情報システム化はEAに基づいて実施することで、標準化でき合理的・効率的な構築
 が可能と言うわけです。

 米国のFEAF(Federal Enterprise Architecture Frame)は1993年の国家事業評価
 法に基づいた調査で、IT投資プロジェクトの半数以上が失敗であることが判明し、
 連邦政府の情報システム調達制度に関する改革としてスタートしました。
 
 さて、何故日本版EAは何故スタートしたのか?次回のテーマとします。
 第115回はここで終了します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする