EAのフレームワーク-全体機能

115回でザックマンモデルは情報システム構築には業務プロセスの体系化、データ
エリアの体系化、アプリケーションの体系化、技術エリアの体系化の4点が必要である
と言うことを表現していると述べました。
EAのフレームワークはこのザックマンモデルをそのままEA体系を引用しています。
業務プロセスの体系であるBA(Business Architecture)は「政策・業務体系」、
データエリア体系であるDA(Data Architecture)は「データ体系」、アプリケーション
の体系であるAA(Application Architecture)は「適用処理体系」、技術エリアの体系
TA(Technology Architecture)は「技術体系」と表現されています。
情報システム設計するときにはBA→DA→AA→TAと展開して設計書を作るというわけ
です。
それぞれの機能は
(1)政策・業務体系(=BA)での設計書は「業務目標の設定」と「業務機能構成の
定義」を行います。業務改善目標と業務プロセス分析ですから、要件定義書に該当
します。
(2)データ体系(=DA)では業務機能を遂行するための「データ」、これらの「データ
間の関係の定義」の設計書を作ります。基本設計で行う「マスターデータとトラン
ザクションデータの関係定義」になります。
(3)適用処理体系(=AA)での設計書は政策・業務体系でシステム化対象の業務シス
テムを捉え「データ処理と業務の関係を定義」する。システム化の要件定義で作成
するシステム機能とシステム機能構成図に該当する。
(4)技術体系(=TA)での設計書は業務システム要件を満たす「ITインフラの構成」を
定義する。
システム化のRFPに対して提案する「IT機器やネットワーク構成、ソフトウエア構成
定義」に該当します。
 EAのフレームはこの4つの体系を現状(As is)モデルで定義し、業務目標に
沿って将来(To be)モデルを作り上げることにあります。
私たちが通常実施している企業情報システムの構築する場合には最も体系ですが、
このことの重要さはこの作業で設計書を作成していくプロセスと仕様手法を標準化
したことにあります。電子政府プロジェクトで18府省が同じ設計プロセスで同じ手法
を使用して作成し、RFPが業者に向けて提出されることになれば、効率的に、
迅速なシステム構築、運用が可能となってきます。
政府調達のシステムの規模は日本の全IT投資の約20%といわれています。これらの
システムが標準的なプロセス、手法で作成されるとすれば日本発のソフトウエア
エンジニアリングが出来上がるかもしれません。平成17年12月のJEITAの報告データ
注ですが、民間でもトヨタやエーザイ等、13社がEAをシステム設計に採用しま
した。
(注) http://it.jeita.or.jp/infosys/committee/SOL/CEATEC2005CONFERENCE_EAguide1006.pdf

第118回はここで終了します。
今回は「EAのフレームワーク-全体機能」を紹介しました。
次回は「EAのフレームワーク-成果物と手法」でBAの成果物をとりあげます。

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