EAの4つの機能体系の成果物を作成するのに、作成の参照となるサンプルやガイド
があれば一定水準の成果物を作成することが容易になると思われるでしょう。
EAではこれを参照モデルとして4つの機能体系に対応して提示しています。
BA体系の参照モデルにはBRM(Business Reference Model:政策・業務参照モデル)
とPRM(Performance Reference Model:業績測定参照モデル)があります。
BRMは業務を抽象的な業務分類に整理し、その雛形を提供する参照モデルで標準的な
業務の機能モデルやプロセスモデル、情報モデルのガイドと記述例を提供して
います。
BRMのURLは→
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/gainen/structure/ba/index.html
PRMは政府内の複数ある業務を共通の業績指標で測定するための指標の参照モデルで
KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績指標)といった業務目標を設定する
ときに有効なモデルで米国のFEAの資料を参照モデルとして紹介しています。
PRMのURLは→
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/gainen/model/prm/index.html
DA体系の参照モデルにはDRM(Data Reference Model:データ参照モデル)があり
ます。このモデルは組織を超えて、流通もしくは共有される情報やデータの名称、
属性などを標準的且つ統一的にする参照モデルです。
DRMのURLは→
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/gainen/model/drm/index.html
AA体系の参照モデルにはSRM(Service component Reference Model:サービス
コンポーネント参照モデル)があります。このモデルはアプリケーションを構築する
上で、システムを部品(コンポネント)で構築可能とする標準部品の分類・体系化
された参照モデルです。考え方はSOA(Service Oriented Approach)に従った
概念を紹介しています。
SRMのURLは→
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/gainen/model/srm/index.html
最後に、TA体系の参照モデルにはTRM(Technical Reference Model:技術参照
モデル)があります。このモデルは・組織の各システムで共通に利用する技術を
体系化した参照モデルで主要技術を実用性、相互運用性、将来性の観点から評価
する考え方と整理例を紹介しています。
TRMのURLは→
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ea/gainen/model/trm/index.html
EAの4つの機能体系に対応する参照モデルは以上の通りです。これらの参照モデル
に加えて、実例を参照できるようになっています。現在21個の共通業務野中で最優先
に取り上げられた「人事・給与業務」、「共通システム」、「共済業務」、「物品
調達業務」が府省共通業務・システムの最適化の項に実例として提供されています。
4業務の実際の設計書のURL→ http://www.e-gov.go.jp/doc/scheme.html
EAのフレームワークを述べてきました。概要機能はご理解いただけたと思います
ので、次回から業務を設計する手順である「最適化計画策定プロセス」と取り上げ
ます。
第121回はここで終了します。
今回は「EAのフレームワーク-参照モデル」を紹介しました。
次回は「最適化計画策定プロセス-全体プロセス」をとりあげます。