内部統制出現の背景

 内部統制は2002年7月の米国でサーベインス・オクスリー法(SOX法)の成立から始まりました。この法律の成立の由来は2001年12月に米国エンロンが約10億ドルの利益を水増しする粉飾決算で連邦政府法11条を申請。元CFOと会計監査を担当していた世界 最大の会計事務所アーサーアンダーセンも起訴されたことに始まります。(会計事務所は2002年8月に廃業に追い込まれました。)

  続いて、米ワールドコムは2002年6月に約38億ドルの利益水増しの粉飾で同様に起訴 され、内部統制の法律成立に拍車を掛けました。

日本でも大きく2件の事件が発生しました。西武鉄道事件とカネボウ事件です。2003年10月、西部鉄道は有価証券報告書に持ち株比率の虚偽記載し、同年12月に上場廃止となりました。

カネボウは2005年4月、2004年3月期までの5年間で2000億円の売上や利益の粉飾が発覚 し、同年6月13日に上場廃止となりました。これらの事件は否応無く、日本においても会計制度の透明化やグローバルに説明できる経営状況の提示が求められることになりました。

つまり、「業務を適切に遂行し、適正な運営が誰にでも分かる仕組みづくり」が必須として求められる状況になりました。この状況を作り上げ、維持できる仕組みが出来ていることを「内部統制が出来ている」と言うわけです。

金融庁は2005年7月に米国のSOX法をもとに「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」を日本版SOX法の基準を公表し、2006年6月7日に「金融商品取引法」として成立しました。

 この内部統制の目的には「財務報告の信頼性」、すなわち財務処理が適切に処理され、報告されることにあり、その業務処理の仕組みとしてIT化への対応をすることが推奨されています。

 この対応のために米国では「サーベインズ・オクスリー法(企業改革法)遵守のためのIT統制目標」(IT Governance Institute)として実践ガイドが発行されました。金融庁で今年秋に発表される内部統制の実務指針はこのガイドを参照して作成されると言われています。

 (注)「サーベインズ・オクスリー法(企業改革法)遵守のためのIT統制目標」

 次回は「日本版SOX法の法律条項」のテーマを取り上げ、基礎となる法律を調べてみましょう。

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