COSOレポート

 COSOレポートと言うと、初めての方には“何か難しそう!”と思われるかもしれま
 せん。しかし、このレポートは米国SOX法、日本版SOX法の原点になるものですので、
 避けて通ることが出来ません。米国SOX法との関係から解説していきましょう。
 COSOとは、トレッドウェイ委員会組織委員会(Committee of Sponsoring  
 Organizations of Treadway Commission)の略称です。この委員会が1992年内部統制
 のフレームワークをCOSOレポートとして公表しました。
 2002年7月に米国SOX法が成立するのですが、その法律の101条にPCAOBを設置する。
 103条にPCAOBが監査基準を公表するとあります。PCAOBとは公開会社会計監視委員会
 (Public Company Accounting Oversight Board)の略称で、会計監査人を監査する
 委員会です。この委員会がPCAOB監査基準第2号「財務諸表監査に関連して実施される
 財務報告に係る内部統制の監査」を策定し、
 その中で、
 ■経営者の評価は適切なフレームワークに基づかなければならない。
 ■COSOは適切なフレームワークの1つ。
 と推奨しました。
 このときから、COSOレポートが大きく日の目を見ることになり、事実上の世界標準と
 なりました。COSOはPCAOB監査基準第2号がいう内部統制のフレームワークを統合的に
 規定したレポートでした。
 このレポートには内部統制の3つの目的とその目的を達成するための内部統制の5つの
 基本構成要素が規定されています。
 3つの目的とは「業務の有効性及び効率性」、「財務報告の信頼性」、「業務に係る法
 令等の遵守(コンプライアンス)」であり、基本構成要素とは「統制環境」、「リス
 ク評価と対応」、「統制活動」、「情報と伝達」、「監視活動(モニタリング)」
 です。
 日本版SOX法では、この法律の基盤となる「財務報告に係る内部統制の評価及び
 監査の基準」(H17.7.13)を日本版COSOとして発表しました。内部統制の目的に
 「資産の保全」を加え、基本構成要素に「ITへの対応]を加え、内部統制の4つの
 目的、6つの基本構成要素としています。
 この事情は米国と日本の内部統制に対する考え方の違いから来ています。その内容は
 次回のメルマガにそのテーマを譲りましょう。
 次回は「内部統制の目的と基本構成要素」をテーマに取り上げます。

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