ビジネス達成目標とITの達成目標の関係

今回は、COBITビジネス達成目標とエンタープライズ・アーキテクチャの関係である「ビジネス達成目標とITの達成目標の関係」について、述べてみようと思います。

ここでは、COBIT4.0で対応する「ビジネス達成目標とITの達成目標」の関係を解説しておきます。
COBIT4.0では、目標を「ビジネス達成目標」、「ITの達成目標」、「ITに関するエンタープライズ・アーキテクチャ」の3段階の目標をビジネス達成目標を展開するキー目標と捉えています。

◆「ビジネス達成目標」とは、バランススコアカードを用い経営戦略から経営施策に展開された行動目標です。
バランススコアカードの4つの視点「財務の視点」、「顧客の視点」、「内部業務プロセスの視点」、「学習と成長の視点」のそれぞれのビジネス達成目標にIT達成目標が関係することになるわけです。

この目標を起点として、具体的なITプロセスの活動目標へ展開することになります。
その最初のステップはIT達成目標への展開です。

展開の例として、財務の視点でのビジネス達成目標「収益増」を上げてみましょう。
この収益増のためのIT達成目標として「品質水準を満たすプロジェクトの、期間内、かつ予算内での遂行」と「IT活用による費用効率の高いサービス品質 、継続的な改善、および将来の変更に対する対応力実現の実証」を上げています。

付録1にその関係を上げているのは面白いですね。リファレンスとして有効です。

◆「ITの達成目標」は、ビジネス達成目標におけるITへのビジネス要件とITガバナンスの要件から、情報サービスの規準である情報要請規準を設定することになります。
この7つの情報要請規準はIT達成目標を作成するためのメタフレームです。

このメタフレームから、前項のビジネス達成目標で上げたようなIT達成目標が設定されることになります。
この目標がITに関するエンタープライズアーキテクチャの構成要素の「情報」、「アプリケーション」、「インフラストラクチャおよび 要員」へと展開されることになります。
一例として、「ビジネスプロセス機能の改善と保守」に対するIT達成目標には、「ビジネスの機能的要件およびコントロール要件を効果的且つ効率的なコンピュータ化対応策に変換する方法の定義」や「統合および標準化されたアプリケーションシステムの調達と保守」、「アプリケーションおよび技術的対応策のビジネスプロセスへのスムーズな統合」をリファレンスとして上げています。

この目標をエンタープライズアーキテクチャの構成要素に展開することになります。

このIT達成目標を基に、

◆「ITに関するエンタープライズ・アーキテクチャ」を構築し、ITスコアカードを設定する展開になっています。
この意味は、ITの達成目標はITプロセスを通して達成することになります。
このITプロセスは、IT資源である「情報」、「アプリケーション」、「インフラストラクチャ」、「要員」で構成されますので、そのプロセスのKGI(Key Goal Indicator:成果指標)、KPI(Key Performance Indicator:先行指標)へ展開し、ITプロセスの達成度を管理することを意味しています。

COBITでいうITに関するエンタープライズ・アーキテクチャとは、ITプロセスとIT資源を指していることになります。

今回はここで終わります。

次回は、COBITは、「ITに関するエンタープライズ・アーキテクチャ」の構成要素について解説します。

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