IT投資の勘所

ITガバナンスという言葉が騒がれは始めました。
今年4月から開始されたJ-SOX法はIT統制(ITガバナンス)の実例ですね!
ITガバナンスは“経営戦略に沿ったITシステムの企画・構築・運用の統治のしくみ”でした。
経営戦略は経営機能を儲かる仕組みに変革していく話ですから、経営戦略とは業務プロセス改革といわれるわけです。
しかも、業務プロセスはIT化されていくわけですからITガバナンスと同意義を持つことになります。
ここで、今回のテーマです。
IT投資は、ITガバナンスに沿った投資が前提ということになります。
儲かるしくみである「ビジネスモデル」の要件を業務プロセスである「ビジネスプロセス」へ組み込んでいくITガバナンスプロセスが必要になってきます。
経営者の大きな関心事のトップ3を考えてみましょう。


“儲かる事業分野はどこか?”、“コストダウンできるプロセスは?”、“同業他社は何をやっているか?”辺りでしょう。
経営者のIT投資はこれらの関心事に符合しないと、IT投資対象にならないということになります。
“儲かる事業分野はどこか?”というのは、「商品を何処の顧客に売るか」と「顧客のニースに合った商品は何か」を探すことですね。その為に内外環境を調査し、SWOT分析を行い事業ドメインを定義することになります。
ここがITガバナンスの出発点です。

この分野は、内部要因の特徴がある程度理解でき、外部環境の動向を把握できており、SWOT分析等の正確なスキルを有している人であれば誰でも出来そうですね。
優秀な経営者がいろんな分野に入って活躍できるのはそのことによります。

BSCになるとちょっと話は異なります。
事業ドメインの施策展開ですから、当事業の「顧客」、「業務プロセス」、「社員スキル」等の特徴が把握できていないと策定は困難です。
顧客との共同検討コンサル型になるのはそのためです。
このステップで育成すべき重要プロセス、コンピタンス要因が見えてきます。
経営資源の投資分野です。成果のKGI/KPIもここで設定します。

次のステップは、“対象ビジネスプロセスの何を改革するか”のテーマになります。
いわゆる、“見える化”です。構築するビジネスプロセスの遂行の良し悪しを判断できるデータが必要になります。対象プロセスの下位KPIデータの組み込みです。
同時に、業務プロセスですので業務に従事する従業員の成熟度が測定できることも必要になります。要員のスキルと業務プロセスの見える化投資の分野です。

最後のステップは、モニタリングです。“方針や施策があっても改善活動がないと定着しない”ということは分かっていても意外と実施されていません。
KPIの設定事項が業務プロセスから自動的に収集できるデータを用いた仕様になっていないことが大きな原因です。
BSCによるKPIの設定とITによるモニタリングデータの収集システムの投資分野です。
こう述べてきますと、内部統制を実施している企業は同じ事をやっているとお感じになっているかもしれません。分析プロセスは同じですが、ITガバナンスを会計監査のためか儲かるビジネスモデル構築に活用するかの目的に違いにあると思います。

今回はここで終わります。
次回は、IT戦略のテーマとして「IT戦略の影響要素」で全体観を捉えてみます。

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