サプライチェーンとDFD

数年前になりますが、中堅の倉庫会社のサプライチェーンの設計にDFD(Data Flow Diagram)を活用したことがありました。
ご存知のように、サプライチェーンの設計はサプライチェーンにおける情報の同期化、そしてメーカーと物流各社との管理サイクルの同期化が必要になります。

今日は「情報の同期化」設計の話をしようと思います。
経営者の課題ヒアリングから「商品在庫回転日数の短縮」、「デマンドチェーンとの情報同期化」、「ジャストインタイム出荷体制の整備」の3点が改善目標に上がり
ました。
現状のサーベイの目標は“なぜ、ジャストインタイム出荷ができないのか?” に焦点を当てて、まずジェネリックモデルでいうビジネスプロセスレベル2のDFDを記述しま
した。
ジャストインタイム出荷とは、出荷指示ミスの無いタイムリーな出荷ということです。
このような情報システムに係るコンサルティングの場合、情報課題は「重複プロセス」、「手作業」、「2重処理」、「情報停滞」に帰着しますので、ビジネスプロ
セスレベル2のDFDからスタートしてレベル0の企業間DFDへと集約する方法を私はとっています。

最終的に、3階層のDFDと業務課題が浮き彫りにされてきます。その課題内容とは、
◆レベル2のDFDでは、情報課題の「手作業」、「2重処理」、「情報停滞」を発生して
いる業務処理上の課題が把握できます。
◆レベル1のDFDでは、業務機能で整理します。例えば、「入庫」というレベル1の
業務機能は「荷受票作成」、「荷受」、「荷受表と送り状の照合」、「サンプル
検品」、・・・
というレベル2のDFDを束ねます。
そうすると、業務機能間の課題が出てきます。情報の伝達、情報媒体、情報共有の
課題です。
さらに、企業間のDFDとしてレベル0のDFDをまとめます。
◆レベル0のDFDでは、企業間の課題としての「情報の伝達」、「情報媒体」、
「情報共有の課題」に時間的推移を加えて記述します。
リードタイムに影響を与える情報タイミングの課題も浮き上がってきます。
この作業による分析で、ジャストインタイム出荷に悪影響を与えている要因の一つ
に「情報媒体」がありました。
情報媒体とは、データフローの実体である「紙やメモ」、「TELや口頭」、「オン
ライン電子データ」、「EXCELデータ添付」等です。
企業間ということで、紙や口頭が多くミスを発生させますし、EXCELデータ添付は
2重処理やミスを招きます。部分的にシステム化されたオンライン電子データは
照合作業が必要になり、IT統制が有効に働きません。
データセンターを儲け、可能な限り電子データ化し情報共有システムを構築する
ことが提案の主旨となりました。

今回はここで終わります。
次回は、IT戦略のテーマとして「EVMとプロジェクトマネジメント」を捉えてみます。

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