事業被害の評価2:財務状況の診断

「事業被害の評価2として財務状況の診断」を取り上げます。

ここでの目的は「事業を復旧・継続するのに必要な金額を算出する。建物・設備の復旧費用と事業が中断されることによる損失を予測して算出する」ことです。
災害時の損害の金額と復旧費用を予測することで、事業復旧・継続に対する資金準備、資金調達計画を立案することが可能になります。
損害は、「直接損害」と「間接損害」に分類します。建物や機械、商品等の資産の損害を直接損害と言います。
一方、間接損害は直接損害の結果会社の事業がストップして発生する「事業中断による損害」を言います。したがって、損害の金額=直接損害+間接損害で表わされます。

直接損害の金額は損壊した資産を元の状態の資産に戻すための再調達価格として設定します。
間接損害は事業活動停止による損失ですのでPL科目による損失金額です。
この損失は実態を表すものであり、減価償却費等のキャッシュに無関係な費用は除き、現金(キャッシュ)のキャッシュフローとしてとらえます。
なお、損害の金額は復旧費用とは異なるのが普通です。それは、復旧時は最新鋭の機械にしたり、木造家屋を鉄筋造りにしたりするわけですので簿価ではじいた損害資産とは違ってきます。

その資産の損害である直接損害の費用算出は、BCPの目標である「どのくらいの期間の中断が許容できるか(MO)」、「何時までに復旧できるか(RTO)」、「何時の時点の状態に戻すか(RPO)」が算出基準であり、自社の財務状況をみて判断することになります。

BCPの財務診断をするための手順を述べておきます。
■災害の種類と規模を想定する
■事業所建屋の建築年次、構造種類、簿価を調べる
■主な資産の種類と簿価を調べる
■毎月の固定費と変動費を調べる
■緊急事態に遭遇した場合の復旧日数や復旧費用の推定を行う
■主な資産の種類と事故後の毎月のキャッシュフロー予測
■必要な借入金額の予測
■毎月の返済可能額の算出など
以上が復旧費用算出に必要な作業になります。

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