優秀な経営者のナレッジベース

企業を業界での競争優位に保っている優秀な経営者は先見性のある経営戦略を実践していると言える。“それは先見性のある経営戦略を策定できる経営者の才能であろうか?” それを有している経営者もいるが、一般的には先見性を持ち、戦略判断を確実にする十分なナレッジベース(知識基盤)と決断力を有している方々である。 そのようなナレッジベースには3 種類の知識ベースとして「独自の経営観」、「論理的な展開」、「時流に対する知識」がある。
(1)独自の経営観
5 期以上連続して増収・増益の実績を上げるような天才経営者にはしっかりした経営観がある。これらの経営者に共通していることは勉強家で内外に経営姿勢を宣言できる情報開示型の経営者が多い。この経営観とは経営経験を通して得られるものもあるが、世界のデファクトスタンダードとなっている経営戦略論などからもその観点を修得できる。
例えば、コトラーの競争戦略やランチェスター戦略等、いくつかの有名な戦略論がある。これらの戦略論が重要なのは過去の天才経営者が経営を成功させるために実践した例を理論化したものであるからである。日本でも多くの天才経営者がいる。
例えば、キャノンの御手洗氏、日産のゴーン氏、シャープの町田氏、セブンイレブン鈴木氏等、多くの経営者を見つけることが出来るが、彼らの発言や記事を見るとこの戦略論も十分に勉強されていることが分かる。

(2)論理的な展開
企業経営で重要なことは、経営者の判断や決断が従業員に正確に伝わり、実施されるかである。経営者から従業員へわかり易く伝達するには従業員が納得できるレベルで伝達内容が論理的に展開されなければならない。
天才経営者の発言や記事を読むと、計数を用い話の展開が論理的で分かり易いことに気づく。経営を論理的に科学化し、話を組み立てる手法を体得されているのである。これらの手法は経営戦略論に対して経営手法といい、SWOT 分析、バランス スコアカード分析、経営成熟度分析等、やはりデファクトスタンダード化した経営手法がある。
(3)時流に対する知識
経営戦略は同業他社に対してビジネス上優位に立つために実施される。そのためには、外部環境としての時流の知識を的確に把握しておかないと的外れな戦略となる。
この時流の知識とは政治、経済、社会、技術、業界での時々刻々と変わる経営環境の変化の知識である。数年後を見通すための白書、現時点の流れを把握する新聞・雑誌・TVニュース等メディアからの情報を整理し、方向性を見極めることになる。
この時流が経営戦略を決定するといっても過言ではない。

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