事業ドメイン

事業ドメインとは日本語では事業領域と翻訳される。すなわち、商品やサービスを販売する相手先である市場や顧客を指す。
事業ドメインの定義には“誰の”、“どんなニーズ”に“何を”提供するかが定義されていることが必須である。
“誰の”に当たる「顧客や市場」の定義、“どんなニーズ”に当たる商品やサービスの「顧客や市場のニーズ」の定義、“何を”に当たる顧客へ売るべき「商品やサービス」の定義を含むことが必要になる。

◆商品やサービスの定義
この中で最も重要な定義は販売すべき「商品やサービス」の定義である。
というのは、顧客にニーズを抱かせるような商品やサービスがなければ事業ドメインは成り立たないからである。このような商品やサービスは同業他社と比較して優位性のあるものでなければならない。

優位性があるとは、その商品やサービスに「他社に対して優位性のある価値を提供する力」があることである。これをコアコンピタンスと言う。
このコアコンピタンスを有する事業ドメインを整理すると、事業ドメインを定義する3要素は「顧客や市場」の「ニーズ」に対応した「商品やサービスの提供に必要なコアコンピタンス」を含む必要があることになる。

◆コアコンピタンスとCSFの関係
さて、“このコアコンピタンスとSWOT 分析で定義したCSF とはどんな関係があるのだろうか?”
アマゾンドットコムの例で見てみよう。
この企業の創業時のCSF は「350 万種の本が揃っていること」、「24 時間365日の受注ができる仕組みがあること」、「受注に対応した物流体制が執れること」などがあった。
こういったCSF が組み合わされてインターネットによる書籍販売の事業が出来上がったわけである。
コアコンピタンスはこのようなCSF を実現できる能力を表すことになる。
CSF である「350 万種の本が揃っていること」に対して、出版社との十分な業務提携が存在していれば、これはコアコンピタンスになる。FedEx との連携があれば、CSF「受注に対応した物流体制が執れること」のコアコンピタンスになるわけである。ともにビジネス上、同業他社に対し優位な体制を作り上げることが迅速に出来ることになるからである。

CSF とコアコンピタンスの関係を述べてきたが、コアコンピタンスには現在、所有しているコアコンピタンスとCSF を成就するために求められる今後のコアコンピタンスが存在する。
事業は現有のコアコンピタンスと今後の事業の収益を向上させるためのコアコンピタンスを育成することが必須である。
すなわち、コアコンピタンスは現有のコアコンピタンスと今後修得すべきコアコンピタンスが存在することになる。
この今後修得すべき今後のコアコンピタンスがCSF のために必要な事業施策となってくる。
ただ、計画する事業ドメインが多くの現有のコアコンピタンスで実行可能であれば、少ない投資で事業を遂行できるが、逆の立場の育成すべきコアコンピタンスが多いとハイリスク-ハイリターンの事業となる。事業の成功は、CSF とコアコンピタンスの関係を良く押えて、最適な投資で最大の利益を上げる事業とすることにある。

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